

日中緑化交流基金はこのほど事業を終了し事務局を閉鎖することとなりました。終了にあたりまして皆様にご挨拶を申し上げさせていただきます。
中国では、1998年の長江の大水害を契機に、水土保全機能を強化し自然災害を防止するため、各種の植林緑化事業が国を挙げて進められていました。こうした中国の植林活動を支援するため、小渕恵三内閣総理大臣は、1999年7月の訪中の際、100億円規模の基金設立構想を発表され、これを受け、1999年11月19日、日中両国政府間で交換公文が取り交わされました。この交換公文により、日中民間緑化協力委員会が設置され、同時に同委員会の事務局である日中緑化交流基金が設置されました。
爾来、日中緑化交流基金では、中国側の窓口である中国国家林業局対外合作項目中心と協力して、2000年度から日本の民間団体が中国側団体と協力して行う植林緑化事業に対し助成するとともに、中国側政府機関と協力して、森林造成技術の指標を示す指標林の造成や地震被害に対する復旧の支援などにも取り組んでまいりました。
この結果、事業開始から約20年の間に、当初の100億円を上回る金額を支出して造成した植林地は、中国国内の29の省、自治区、特別市に7万ヘクタールを超えるほどになりました。また、こうした植林事業の実施を通じて日中合同のボランティア植樹などの交流活動が行われたほか、中国での日中国交正常化記念等の記念行事の開催や絵画コンクールの実施などを通じて、日中両国民の間の友好交流がすすめられました。このような中国の環境改善や日中両国民の交流活動の促進といった成果は、両国政府からも高い評価をいただいてまいりました。
小渕基金と呼ばれる日本政府から拠出された100億円の日中緑化交流基金は、このように大きな成果を上げ、所期の目的を達成したことから、2021年3月末をもって事務局を閉鎖することといたしました。これまで日中緑化交流基金に対して日中両国の関係者の皆様からいただいたご支援、ご協力に対し厚く御礼申し上げます。今後の両国の友好関係がさらに発展するようお祈り申し上げます。
2021年3月31日 日中緑化交流基金事務局長 梶谷辰哉

日中緑化交流基金最終年度となる令和2年度(令和2年7月1日~令和3年3月31日)の決算報告書を掲載しました。

日中緑化交流基金は、2021年3月31日をもって全ての事業を終了し事務所を閉鎖することとなりました。
事業の終了を記念して、日中緑化交流基金終了記念誌-大地に根づく友好の森林-を発行し、関係者に配布しました。
ここに終了記念誌の表紙と目次をご紹介いたします。下線のついたタイトルをクリックしてください。

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の一部を写真で紹介します。
「フォトギャラリー」の「平成30年度助成事業実施状況写真」をご覧ください。

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写真をフォトギャラリーにupしています。

平成30年(2018年)に実施した日中平和友好条約締結40周年記念の行事の概要を掲載しました。