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日中民間緑化協力委員会資金事業10周年記念行事の開催について


 日中民間緑化協力委員会資金事業10周年記念行事が、平成22年10月21日(木)及び22日(金)の2日間にわたり、中国四川省成都市において盛大に開催されました。
 これは、平成22年7月9日、中国北京市で開催された日中民間緑化協力委員会第11回会合において、日中民間緑化協力委員会資金事業が創設以来10年を経るに至ったことを記念し実施することが決定され、これを受けて実施されたものです。
 この10周年記念行事は、日中緑化交流基金と中国国家林業局が共催、日本国駐華大使館、中華全国青年連合会、四川省人民政府、国際協力機構が後援して行われました。
 開催式典は、中国側から、印紅中国国家林業局副局長、曲桂林国際合作司司長、孫美嬌外交部アジア司参事官、王平四川省林業庁庁長、洪桂梅中華全国青年連合会中国国際青年交流センター主任助理、劉立軍国際合作司処長、許強興対外協力プロジェクトセンター処長ほか及び中国各地から委員会資金事業によるプロジェクト責任者等約140人が参加、日本側からは、山崎和之日本国駐華大使館公使、津元賴光林野庁森林整備部長、梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長、大西満信国際協力機構プロジェクト技術協力派遣専門家、日本側事業実施団体から海外林業コンサルタンツ協会などの9団体、約20名が参加、総勢約160名が参加し行われました。

 先ずはじめに行われた「開会式」では、最初に、中国国家林業局を代表し、印紅国家林業局副局長から、「日中民間緑化協力委員会資金事業10周年の成功をお祝いする。植林緑化事業は、胡錦濤国家主席、温家宝総理の評価も高く、日中経済対話においても評価されている。2000年度の開始以来、植林面積は4万2千ha、プロジェクトは28省をカバーしている。日本の支出額はすでに50億円となっている。植林緑化事業は子々孫々まで恩恵を及ぼす偉大な事業であり、地球環境保護、日中友好のために共同して努力していきましょう。」との旨の挨拶が行われ、次に開催地である四川省の趙学謙人民政府副秘書長から、「記念行事が四川省で開催されることを熱烈に歓迎する。植林緑化事業は実施以来10年を経過したが、四川省においても多くのプロジェクトが実施され成功している。また、震災後速やかに復旧のために助成をいただいた。これらのプロジェクトは日中両国民の交流、地球環境の改善に貢献した。」旨の歓迎の挨拶が行われ、日本側からは、山崎和之公使が丹羽宇一郎大使の「日中民間緑化協力委員会は、故小渕恵三日本国元内閣総理大臣と江沢民中華人民共和国前国家主席の強力なリーダーシップにより、1999年に設立されて以来、日中双方の緑化活動に携わる民間関係者への支援を通じて、中国の緑化運動に大きな貢献を果たしてきた。日中両国は、現在、両国首脳間の合意である戦略的互恵関係を推進させるべく、様々な分野での協力を展開しており、これら協力の推進にあたっては、両国の国民レベルの相互理解と相互信頼が必要不可欠であり、正に植林に代表されるような草の根の交流は、その重要な要素の1つであると考えている。皆様方におかれては、これまで培ってきた友情の絆を基礎に更なる交流へとつなげて頂くことを強く期待する。」とのメッセージを代読、以下順次、孫美嬌外交部アジア司参事官、津元頼光林野庁森林整備部長、洪桂梅中華全国青年連合会中国国際青年交流センター主任助理、大西満信国際協力機構プロジェクト技術協力派遣専門家の挨拶と続き、最後に式典主催者として梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長が、式典開催に対する中国国家林業局、四川省人民政府をはじめ中国側関係者に対する謝意の後、「日中民間緑化協力の更なる進展とこれを通じた両国関係の発展が一層強化されることを心から祈念する。」との挨拶を行いました。

 この後、表彰式が行われ、「友好使者賞」が63の日本側助成団体等に授与され、次に、国家林業局から長期にわたる中国林業の発展と初代事務局長として日中民間緑化協力委員会資金事業の推進に顕著な功績のあった秋山智英前日中緑化交流基金事務局長を称えて、「特別貢献賞」が授与され、会場からは万雷の拍手がわき起こりました。
 更に、「緑色功績賞」が101の中国側プロジェクト等に対し、「先進個人賞」が88人の個人に対し、「優秀組織賞」が19の組織に、「積極支持賞」として26の組織に、また、過去2回にわたり実施された少年児童絵画コンクールでの入賞者58人に「小小使者賞」が授与されました。
 午後2時からは、サミットフォーラムが開催されました。先ず、劉立軍国家林業局国際合作司処長から、「中国の林業改革と発展の状況」、津元頼光林野庁森林整備部長から「日本林業の発展情況」についての説明が行われ、以下、四川省林業庁、海外林業コンサルタンツ協会、北京林業幹部学院、日本青年団協議会、四川省対外友好協会、寧夏回族自治区林業局、山西省林業庁、安徽省林業庁、吉林省林業庁の代表から、それぞれ発言が行われました。
 フォーラムの最後に、曲桂林国家林業局国際合作司司長から、「この10年間の成功は、まさに日中民間緑化協力委員会資金事業が歴史的に現実的にその必要性があったからであり、中国の緑化に特化し、中国の現状に対応したものであったからであり、日中双方が誠心誠意付き合い、両国の首脳が関心を有していたからである。また、今後においても、相手を尊敬し、理解し協力することが必要である。」、「今後各プロジェクトはどのようにしたら良いのか、それはそれぞれのプロジェクトが着実に事業を展開していくことであり、日中民間緑化協力委員会資金事業については今後どうすれば良いのかを出席者一人一人が良く考えることである。」等の旨の広範多岐にわたる総括発言がなされ、サミットフォーラムは終了しました。
 翌10月22日、成都市から車で約2時間ほどの距離にある彭州市の「四川省彭州市地震災害復旧緊急植林プロジェクト」現地において、記念碑の除幕式及び記念植樹が行われました。
 この「四川省彭州市地震災害復旧緊急植林プロジェクト」は、四川川地震直後に開催された日中民間緑化協力委員会第9回会合での審議経過をふまえ、日中緑化交流基金と四川省林業庁及び彭州市林業・園林緑化局による緊急かつモデル的な山地災害復旧のプロジェクトとして、実施を決定、直ちに3カ年事業として山地災害復旧の事業を開始したものです。現地は、まもなく3年目を迎え、すでに復旧事業が進んでおり、災害発生当初とは見違える景観が広がっていました。当日、あいにくの雨天でしたが、式典会場では式典関係者はもとより多くの地元住民の参加者、見学者も見られ、地元住民の関心の高さが伺われました。
 除幕式では、印紅国家林業局副局長、曲桂林国際合作司司長、孫美嬌外交部アジア司参事官、杜滸彭州市人民政府市長、焦鋒彭州市人民政府副市長、山崎和之日本国駐華大使館公使、津元頼光林野庁森林整備部長、梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長ほかが参加、韓軼彭州市委員会書記による歓迎の挨拶の後、記念碑の除幕式が行われ、印紅国家林業局副局長、降初四川省林業庁副庁長、山崎和之日本国駐華大使館公使、梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長による除幕、続いて記念植樹が行われ、2日間にわたる一連の10周年記念行事は、無事終了しました。
 記念行事の模様は、新華社、人民網、中国緑色時報、中国共青団網、四川日報等の多くの報道機関によって報道されるなど中国側の関心の高さが伺われました。
 この10周年記念行事については、中国側においては、中国国家林業局及び中国外交部、中国側カウンターパート機関・団体、地元住民、日本側にあっては外務省及び林野庁、日本側事業実施団体の総力を挙げたこの10年間のたゆまざる努力の結晶としてはじめて開催できたものであり、改めて皆様に御礼を申し上げます。
 日中緑化交流基金としては、10周年記念行事を契機として、更に事業の推進に邁進する覚悟でありますので、今後とも引き続き日中緑化交流基金に対するご支援・ご協力をお願い申し上げる次第です。
 

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■日中民間緑化協力委員会資金事業10周年記念行事
日中緑化交流基金と中国国家林業局との共催により中国四川省成都市において開催された。写真右から、山崎和之日本国駐華大使館公使、曲桂林国際合作司司長、梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長、孫美嬌外交部アジア司参事官、劉立軍国際合作司処長
 
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■四川省彭州市地震災害復旧緊急植林プロジェクト記念碑除幕式
記念碑除幕式は、四川省彭州市の「地震災害復旧緊急植林プロジェクト」現地において開催された。写真中央は、津元頼光林野庁森林整備部長、印紅中国国家林業局副局長
 
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■記念碑除幕
右から梶谷辰哉日中緑化交流基金事務局長、印紅国家林業局副局長、山崎和之日本国駐華大使館公使、降初四川省林業庁副庁長
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