学校林の名簿をつくろう
7月に行なった自然観察会で、学校林には、さまざまな樹木があることがわかりました。そこで今回は、どんな樹木が多くて、どれくらいの大きさなのかを調べて、学校林の姿をもっと具体的にしてみることにしました。学校林は広いので調査するエリアは、みんなで作った観察路を中心に約10m×40mの範囲と決めました。すっかり歩きやすくなった観察路と違って、道をそれるとササが生い茂っていますが、子どもたちはひるむことなく120cmの体育棒と巻き尺を持って、いざ調査開始です。しかし、120cmの体育棒はいったい何に使うのでしょう?

今回の調査エリア
※クリックすると拡大できます。
どの樹木から始めようかな・・?


樹木の太さを測る
樹木の直径はふつう地面から120cmの高さを測ります。そこで、体育棒の登場。たくさんの樹木を測る時には、このような棒を準備しておくと便利です。ところで、巻き尺で測れるのは周りの長さ。直径を知るには計算が必要ですが、さすが高学年だけあって、子どもたちはすらすらと計算します。そして、調べた樹木がどこにあったか、方眼紙の上に場所を記録していきます。場所をできるだけ正確に記録するために、子どもたちは、森林内にあらかじめつけておいた目印を参考にしたり、体育棒を使うなどして工夫していました。グループのメンバーと協力して、調査はなかなか順調です。

「120cmのところだよ」「目盛りわかる?」 (教材提供:アーテック
測定結果を記入しています
(教材提供:アーテック
直径巻き尺は片面はふつうの巻き尺で、片面に直径が記してある便利な道具。
ヒトの直径も測れます。
輪尺(樹木をはさみこむようにして直径を測る道具)を使っての計測にも挑戦


勘をはたらかせて、樹木の高さを読む
樹木の高さの測定は意外にも、勘がたより。樹木の根元に棒を持って立つ人を基準に、根元から梢までを眺めて目分量で測るのです。「12mくらいかなあ」と子どもたちは予測します。正確に測れるブルーメライス測高器*で測ってみると11.5mでした。子どもたちの予測はなかなかです。
測棹(そっかん)。全部伸びきっても6m。6m以上は目測します。
伸ばした棹を片づけるのも、力が入ります。

*ブルーメライス測高器:
指定された距離から、樹木の最も高いところを器械を使ってのぞいて見た時の計測値と、同じ地点から根元をのぞいて見た時の計測値の和を求め、その和に高低角に応じた補正係数を掛けることにより、樹高を算出するもの。


木を切らずに年輪をはかる方法
成長錐(せいちょうすい)という器械による測定を見学します。幹に小さな穴をあけて、円柱状の材を取り出し、年輪を数えます。枯れたコナラで試したのですが、残念ながら年輪はうっすらとしていました。しかし、子どもたちは初めてみる樹木の中味を興味深そうにさわったり、見つめていました。続いてはマツの樹齢。マツは1年に1つ枝を出すことから、枝分れの部分を数えていけば、樹齢を推測できます。
樹木の中味のさわり心地は?


学校林はどんな森?
調べた樹木のうち一番多い樹木はコナラ、大きさの平均は直径は20cm、高さは10〜12m。学校林はコナラの森のようです。コナラは東日本では、かつてたきぎを取るために利用されていました。しかし、講師の先生によると学校林のコナラは切られた跡が見当たらず、幹がまっすぐに伸びているものが多く、樹齢は30〜40年くらいだそうです。たきぎをとるための役割はもう長い間、果たしていないようです。
この後、日本や世界の森林の話を講師の先生に伺って、森林を調べることは、樹木を観察することだけでなく、人が森林とどのように接してきたのか、これからどのように接することがよいかを考える手だてであることがわかりました。今日、みんなで調べたことは、来年からの学校林、未来の学校林のために役立つことでしょう。


C-15 森林の名簿づくり


DATAキャラクター 参考資料目録

今回の実践を実際どのように行なったのか、資料を公開しますので、参考にしてください。

タイムスケジュール(Excel)
記録用紙(Excel)
・Windowsの方はこちら(20k)
・Macintoshの方はこちら(152k)
・Windowsの方はこちら(16k)
・Macintoshの方はこちら(152k)
参考資料
・向田小学校の学校林で見られる樹木20種(PDF)
※学校内のみの使用目的で、植物図鑑のコピーを再編集して使用しました。著作権の都合上、HP上で全体を公開できません。

※「タイムスケジュール、記入シート」は圧縮ファイルですがダブルクリックで解凍されます。


向田小学校 小橋昌子
学校林の名簿づくりについて