学校林復活の第一歩
散策するのにぴったりな小道ができました
向田小学校の学校林は、数年前のがけ崩れにより入口付近の足場が悪くなったために、足を踏み入れる人がほとんどいなくなり、ササが生い茂っていました。実は今年の6年生が1年生の頃は、探検ごっこなどをして遊べる森林だったのです。6年生はもう一度みんなで利用できる学校林を作ろうと考えました。ササが茂って大人でさえ歩くのが難しい状況の中、6年生7人は剪定バサミやノコギリを使って、合計3回、うち1回は保護者に支援してもらって人1人が通れる道を作りました。今日は、その道を講師である植物の先生と5年生といっしょに歩きます。


わたしたちの学校林はどんな森林だろう
学校林に道を作りましたが、どこにどんな植物があるかは、まだよくわかりません。学校林づくりの第一歩はその状態を知ることから。まずは、学校林にある代表的な樹木を知ることから始めます。講師の先生が一番初めに教えて下さったのはコナラ。ドングリの木として、お馴染みの樹木で、学校林にたくさん見られます。ところで、ドングリのことを九戸地方では「しだみ」と言うそうです。その他、かしわもちに葉を使うカシワ、新芽が食べられるハリギリ、栄養満点の実はおいしくてクマも大好きなヤマグワなど、講師の先生は身近な例、特に食べることを中心に楽しく植物を紹介して下さいます。小さな学校林から、いろいろな森林の恵みがあることを知って、子どもたちもびっくりです。さあ、向田小の森林をどんな風にしよう?第2回の活動に向けて、子どもたちにも色々なアイディアが浮かんだことでしょう。
ヤドリギは鳥に種を運んでもらうそうです
ガマズミは秋になると赤い実をたくさんつけます


きれいな川を守るには
今日の活動の前半は森林学習、後半は水質調査です。向田小学校では毎年、学区内を流れる有家川(うげがわ)で水生生物による水質調査を行っています。川での調査の前に、今年はパックテストを使って実験をしてみました。パックテストは水の汚れを測定する実験方法のひとつです。有家川の上流の水、中流の水、水道水、コーラを混ぜた水道水、洗剤を混ぜた水道水、の5種類でやってみました。その結果、有家川の水はどちらも魚のすめる水質基準をクリアしていましたが、コーラや洗剤を混ぜた水道水は水質基準をクリアできませんでした。きれいな川がどうして汚れてしまうのか、私たちのくらしとの関わりについて、考えるきっかけになりました。


川の水は冷たい、石はつるつる、生き物は早く動く、
という五感を使う体験
水生生物による水質調査は5年生と6年生が行います。7月とはいえ、まだまだ涼しい向田では川へ入った子どもたちから「冷たい!」との声が聞こえてきます。川底の石をひっくり返したり、生物を顕微鏡で眺めたり、何の生き物かチェックしたり、それぞれ忙しく動きます。そんな子どもたちの周りにはバッタやアマガエルやセグロセキレイも見られました。今年で調査が2回めとなる6年生は去年の結果を思い出しながら、初めての5年生はいろいろな生き物が見られることに驚きながら、グループになって調査を進めていました。水質調査は地域の身近な自然に目を向けるきっかけとして毎年続けられており、データを蓄積するという点でも重要な意味を持ちます。
第1回の活動は森林と川という大きなテーマでしたが、どちらも身近な自然について、まずは触れてみることから始めて、今まで意識しなかったことにも関心を持つことができたのではないでしょうか。周辺の自然環境が恵まれていても、現代人の生活スタイルに大きな地域差はありません。子どもたちの自然に対する向き合い方は、知識優先が現実のようです。ふるさとの姿や自然について、体験を通じて記憶したり、感じたりできるように、少しずつ体験を重ねていくことが大切であると再確認しました。
網の中に何か生き物がいるようです
顕微鏡を片手に生き物を同定中(教材提供:アーテック
中流での調査開始


C-14 パックテストを使った水の汚れ調べ


DATAキャラクター 参考資料目録

今回の実践を実際どのように行なったのか、資料を公開しますので、参考にしてください。

タイムスケジュール(Excel)
資料(PDF)
・Windowsの方はこちら(20k)
・Macintoshの方はこちら(152k)
・森林学習について (601k)
・水質調査について (416k)

※「タイムスケジュール」は圧縮ファイルですがダブルクリックで解凍されます。


向田小学校 小橋昌子
・森林学習について
・水質調査について