日本では明治時代に、ヨーロッパの文化を取り入れるようになり、たんすなど洋風(ようふう)の家具も輸入(ゆにゅう)しはじめました。その材料に用いられていたのは、ナラやブナなどの広葉樹です。今ではナラやブナは家具によく用いられていますが、当時日本では、ケヤキやキリなど一部を除いて広葉樹はほとんど利用されていませんでした。広葉樹は、かたくてくるいが生じやすいので加工しにくい上に、乾燥(かんそう)がむずかしかったからです。北海道のミズナラがイギリスへ安い値段で輸出(ゆしゅつ)され、現在アンティーク家具として逆輸入されているのもそのためです。明治時代になって、洋家具が生活になじみはじめると、日本でもナラやブナの利用開発が考えられますが、おおいに利用されるのは戦後のことです。日本にいた外国人の家具をつくるために、人工(じんこう)乾燥や加工のための設備(せつび)とその技術(ぎじゅつ)が取り入れられるようになり、広葉樹を利用できる条件がそろったからです。

ナラ材 ブナ材