日本のたんすの大きな特ちょうは、動かしやすいくふうがされていることです。両側の側面(そくめん)にはとってがついていて、棒を通してかつぐことができます。大きいものは二段や三段がさねにしてあり、わけることで楽に運ぶことができます。こうしたくふうは、かつて日本では火事が多く、そのたびに大切なものが入ったたんすを持ち出していたからだと考えられています。また、日本の家や建具をつくるときの寸法は、たたみの寸法を基準(きじゅん)としていますが、たんすも同じ基準でつくられていているため、部屋に置くときにおさまりがよくできています。さらに洋式のたんすにはあしや台がついていますが、日本のたんすにはついていません。日本の伝統的なくらしは、いすやベッドを使わず床の上の生活だからです。


キリ材の和だんす サクラ材の洋だんす

出典:
「木のある生活-つかう・つくる・たのしむ」秋岡芳夫著
株式会社ティービーエス・プリタニカ発行

提供:家具工房夢屋