養蚕(ようさん)がおとろえ、生活の仕方が変化するにつれ、合掌(がっしょう)づくりも数が減ってゆきます。ダム建設で沈(しず)んだり、壊(こわ)されたりしたものも多くありましたが、いくつかは移築され再生しました。合掌づくりは高度な技術をもった大工が釘(くぎ)を1本も使わずに、複雑に細工(さいく)して少しのスキ間もなく木と木をつなぎ合わせています。また木材をたてとよこに組んだダイナミックな構造は、上下、左右からの力に柔軟(じゅうなん)に対応する復元力(ふくげんりょく)を備えており、100年以上たってなお、美しい姿を保(たも)ち続けています。解体(かいたい)・移築すると、そういった高度な技術を現在の大工が学ぶことができます。一方、白川村では、現地で住みながら合掌づくりを保存しようという動きが早くからありました。その価値にいち早く気づいていたからこそ、これほど多くの合掌づくりが残っているといえるでしょう。


仕口(2つの部材を直角または斜めに組み合わせる方法の呼び方)の図解